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Minimal Board Editor の File メニュー

Fileメニューには次の項目があります。

New	現在のデータをクリア	Undoはこれらのコマンドを実行した時点までしか戻れません
Open	ファイルを開く
Save	保存
Save as	名前を付けて保存
Setup Page	印刷ページ設定	詳細
Print preview	印刷プレビュー	プレビュー付きの印刷です。Printと同じ。
Print	印刷	印刷の実行
Export Image	イメージデータの出力	詳細
Export CAM data	基板製造用データの出力	下の Export CAM data のサブメニュー 参照
Export Netlist	ネットリストの出力	詳細
DRC	デザインルールチェック	詳細
Exit	プログラムの終了

Export CAM data サブメニュー

Gerver	ガーバーデータ エキセロンドリルデータの出力	詳細
Component Position list	部品位置情報リストの出力	詳細

* 印刷のトラブル回避 *
  印刷はプリンタによって様々な形でトラブルが発生するようです。
  しかし、実機がなければトラブルの再現もできず、個人で作っているプログラムでは対応に限界があります。
  お手持ちのプリンタで印刷トラブルが発生した場合、PDF作成ソフトウェアなどでいったんPDF化してから印刷を試みてください。

Setup page

印刷ページ設定を行います。

• Left margin, Bottom margin - 左マージン、下マージンの設定
• Header - チェックすると 右の書式欄に記入した文字列をヘッダーとして用紙左上に印刷します。
  書式欄には次のような変数が使えます。

  $DocName$	編集ファイルの名前(拡張子を含みません)
  $DocPath$	編集ファイルのパス
  $LayerNote$	Set Print Layer ダイアログボックスで指定する各レイヤーのNote
  $Layer$	印刷する表示レイヤーを"+"で繋いで表現したもの
  $SaveTime$	編集ファイルの保存日時
  $Time$	印刷開始日時
  $Page$	ページ番号
  $Pages$	全ページ数

  • 変数は"$"で始まって"$"で終わります。
  • "$"そのものを書きたいときは"$$"とします。
  • 変数の大文字小文字は区別しません。
  
  例) ファイル名がMyBoard.mb3。Set Print Layerで4ページめのNoteが「Component」であるとき
  
  

  書式文字列	$DocName$ ($LayerNote$) -$Page$/$Pages$- Printed@$Time$
  実際のヘッダー	MyBoard (Component) -4/7- Printed@2010/04/30 7:03:26

  
  

  書式文字列	$DocName$ ($Layer$) -$Page$/$Pages$- ファイル保存日時 $SaveTime$
  実際のヘッダー	MyBoard (PTH+CMP+DIM+DRL) -4/7- ファイル保存日時 2009/12/28 21:31:30

$Layer$に関してプリント基板屋さんに参考資料として印刷物(PDF含む）を出す場合の留意点
  印刷/編集のレイヤーとガーバーのレイヤーではPTHレイヤーの扱いが異なります。
  スルーホールを印刷しようとするなら、PTHレイヤーを印刷することになりますがガーバーデータにはPTHレイヤーというものはありません。
  たとえば基板屋さんに部品面パターンの参考用印刷物を出そうとすれば、PTHレイヤーと CMPレイヤーを印刷することになります。
  このとき、ヘッダーに変数 $Layer$ を使うと PTH+CMP となります。 しかし、ガーバーデータにおいてはPTHのパターンはCMPの中に含まれていて、PTHという独立したガーバーデータが存在するわけではありません。
  そのため、基板屋さんに提示する印刷物では、ヘッダーのレイヤー情報は Set Print Layer ダイアログの Note に書きこんだ上で、ヘッダー印刷においては、$LayerNote$ を使っていただいた方が良いと思います。

• x2 mode　- チェックすると倍寸で印刷します。
• Center punch mode - チェックすると、ドリル径を0.4ｍｍとして印刷します。（設計時のドリル径が0.4ｍｍ以下なら、設計時の値を優先）
  感光基板などを使って基板を自作する場合に便利です。
  
  左が通常の印刷。右が　Center punch modeでの印刷です。
  
  • Tool mark mode - これにチェックを入れておくと、PTH, CMP, SOL, PLC, PLS, L2, L3, STC, STS, MMC, MMSを表示しない状態でDRLを表示して印刷すると、ドリルをあらかじめ設定したtoolmark.mb3ファイルで指定したものに置き換えて印刷します。
    印刷した状態でドリル径をチェックするときに便利です。
    toolmarkファイルの指定ができていない場合やtoolmarkファイルに指定した直径のデータがない場合は○印の内側にドリル径数値を描画します
    
    上は、DIMレイヤーとDRLレイヤーを印刷したもので、左が通常の印刷、右がTool mark modeでの印刷です。
    マークはtoolmark.mb3に登録された、D#.# （#.#がドリル径を表します）というコンポーネントで、必要に応じて追加したり好きなデザインに変更することができます。
    また、toolmark.mb3ファイル自身がマークの凡例として使えます。
    
  • Layer
    • Current view - これにチェックが入っているとき、現在、表示状態のレイヤーを印刷します。チェックを外すと、Set print layer で設定した複数のページを印刷することができます。
    • Set print layer - 印刷するレイヤーの設定を行います。
      
      デフォルトでは、この設定は空になっています。まず、格子が表示された範囲で右クリックして、InsertかAddでページを生成します。
      次に、そのページのレイヤー情報を設定します。
      上の例では、4ページ目は、PTH、CMP、DIM、DRLを重ねた状態で印刷することになります。
      前から2つ目のカラムのPrintは、印刷するかどうかを設定するもので、チェックを外すと印刷しません。
      次のカラムは設定するページの注釈です。印刷ヘッダー書式に$LayerNote$を指定すると、ここの注釈が印刷されます。
      
  • Color mode
    • Black and White - 白黒印刷です。
    • Color Vector - ベクトル処理でカラー印刷をします。一般的なカラープリンタで、カラー印刷するときはこれで良いと思います。
    • Color Bitmap - いったん600dpi(またはプリンタ解像度のどちらか低い方)のビットマップイメージに展開してから印刷します。
      プリンタドライバ型のPDF作成ソフトへカラー出力する場合は、Color Vectorではなく、Color Bitmapを選んででいただいた方が良いと思います。
      もしかすると、ポストスクリプトプリンタでカラー印刷をする場合も事情は同じかもしれません。
      
    モードによるカラーPDF出力の違い
    

    作業画面	Color Vector	Color Bitmap

    PDF出力には、Bullzip PDF Printer 6.0.0.766 を使いました。Acrobat 9も試用バージョンで確認してみましたが結果におおきな違いはありませんでした。
    Minimal Board Editorでは、描画に半透過色を使って重なりを表現していますが、PDFの基盤になっているポストスクリプトが半透過色をサポートしていないという情報をみかけました。
    Color Vectorモードでの出力を見ると、PDFプリンターが点の集まりに展開して半透過色を表現しようと頑張っているようです。
    Color BitmapモードでPDFに出力する場合は、PDFプリンタに次の設定を行われることをおすすめします。
    • 解像度 600dpi以上(ただし、Minimal Board Editorの制約でColor Bitmapモードでは600dpiを超えても600dpiにしかなりません)
    • カラー画像の圧縮モードはJPEGではなく、ＺＩＰかFLATE
    • カラー画像のダウンサンプリングを行わない。
      

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  Export Image

  指定した範囲をイメージファイルに出力します。

  • 現在の表示状態で出力しますので、必要な表示レイヤーを設定してください。
  • 出力範囲は、左下座標と出力する幅、高さで設定します。
  • Resolutionは解像度です。値が大きいほどきめ細かい画像が得られますが、データサイズも大きくなります。
  • 出力するファイル形式はデフォルトではPNGです。
  • 出力ファイルの拡張子をBMPにするとWindowsビットマップファイルを生成しますが、現状では圧縮ありになります。画像を扱うソフトウェアによっては圧縮ありのビットマップファイルをサポートしていないかもしれません。
  • 拡張子をJPGにするとJpegファイルになりますが、これはお勧めできません。WEBなどに掲載される場合はPNGファイルをお使いください。
  • 画像を生成しようとすると、 [ Internal Error ]が発生することがあります。画像が大きすぎるものと思われます。範囲を小さくするか、Resolutionを落としてみてください。

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  Export Gerber

  プリント基板製造業者さんに提出する専用データを出力します。

  • パターンはRS-274X拡張ガーバーフォーマット、ドリルはExcellonデータで出力します。
  • 単位はインチ系。インチなのは作者の手元にあったEagleの出力をお手本にしたためです。
  • 十分な検証はできていません。プリント基板の製造を業者にお願いすると、それなりのお金がかかります。このソフトウェアが出力したガーバーデータでプリント基板をお作りになる場合はガーバービューワなどで十分なチェックを行ってください。
    このソフトウェアを使って、あなたがどんな損害を蒙っても作者は責任を負いません。
  • このコマンドを実行すると、現状のパターンデータファイルの拡張子を置き換えてガーバーデータを出力します。
    • MMC 部品面メタルマスク
    • PLC  部品面シルク
    • STC  部品面レジスト
    • CMP  部品面パターン(作業レイヤーのPTHの情報を含む)
    • L2  4層基板のL2層パターン CMP、SOLと同様のポジティブパターンです。
    • L3  4層基板のL3層パターン CMP、SOLと同様のポジティブパターンです。
    • SOL  半田面パターン(作業レイヤーのPTHの情報を含む)
    • STS  半田面レジスト
    • PLS  半田面シルク
    • MMS 半田面メタルマスク
    • DIM  外形線はここに
    • DRI   ドリルリスト
    • DRD  Excellon ドリルデータ
  • 上のように沢山のファイルを作ります。
    出力フォルダは、Export Gererdダイアログで、Browseボタンを押すことで変更できますがデフォルトでは、パターンデータファイル(拡張子.MB3)と同じフォルダに出力するようになっています。
    そのため、ガーバー出力を前提に作図する場合はひとつのフォルダにひとつのパターンデータファイルにすることをお奨めします。
    
  • 要らないファイルは基板屋さんに送らないようにしてください。
    たとえば、両面基板なら、L2、L3は要りません。またシルク印刷を部品面だけにするのならPLSは要りません。
    すべてを出力して、必要なファイルだけ選んでもかまいませんが、Export Gererdダイアログで、チェックを外せば出力しません。
  • ちなみに作者が使っているカーバービューワは、PentaLogix社のViewMate 10.0(無償)です。
  • Version 0.46.01で長さゼロのベクトルデータ(Lineなど)を2.54μm長の水平データに変換して出力するようにしました。
    Minimal Board Editor内部では、座標の分解能は0.1μmになっていますが、ガーバーデータの分解能は2.54μmです。そのため、従来のバージョンでは、長さの短いベクトルデータをガーバーデータに変換する際に両端の座標が同じになってしまって、結果的に長さゼロのデータになることがありました。基板屋さんによっては、長さゼロのガーバーデータは「無いもの」と見做されて、基板から欠落することがあるようです。その対策として、Version 0.46.01では、ガーバーデータの最小分解能の長さの水平ベクトルデータにしています。元のデータが斜めでも垂直でも水平線にしますが、基板の仕上がりから考えれば実用上の問題はないと思います。
    

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  Component Position List

  部品実装屋さんに提出する、部品の位置情報をCSV形式で出力します。
  
  出力したリストをExcelで読み込んだところ
  
  
  

  Ref	部品の参照番号
  X(mm), Y(mm)	部品の基準点の位置。部品面からみたときの、作業エリア原点からの距離で、右がXの正方向、上がYの正方向になっています。単位はmm
  Rotation(CCW)	部品の回転角。角度は反時計方向回転で表しています。 この欄が#####になっているのは角度がUndefined(未定義）のものです。 Componentingで作った直後はUndefinedになっていますので、Componentのプロパティの Current angle を Unlockして、その時点の回転角を設定してください。 （右は、Componentのプロパティのダイアログの一部です） Version 0.37でいったん角度を設定すると、その部品をコピーしてもRotate、Flipしても回転角度情報は正しく維持されます。 （0.36では、部品面の部品を回転すると、回転方向数値が正しく変更されませんでした）
  Side	Component（部品面）かSolder（半田面）
  Name	CompnentのプロパティのNameが反映されます。

  実際に実装を依頼される実装屋さんにお問い合わせの上で、必要に応じてMinimal Board Editorが出力したデータを加工してください。
  

  • 回転角の0度の考え方については実装屋さんにお問い合わせください。
    たとえば表面実装の抵抗だと縦置きが0度なのか、横置きが0度なのか、回転の考え方が時計方向なのか反時計方向なのか必ずご確認ください。、
  • 半田面部品の位置情報は半田面視での左下（つまり部品面視の右下）からの距離が求められることがあります。その場合はExcel上で、Side欄が、Solderのものを集めてX(mm)の欄を加工してください。
  • 部品の基準点をそのまま出力します。Componentingで部品を作る際に原点が適切な位置にあるかご確認ください。

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  Export Netlist

  部品のピンの接続情報のテキストファイルを出力します。

  • 作図のガイドラインに従って接続された配線が対象となります。端点や、PAD、PTHの十字マークが一致していない場合は接続とは見做されません。作図中だと、接続チェックツールを使えば正しく接続できているかを確認することができます。
  • ネットリストの出力は、部品のピンだけが対象です。たとえ1ピンの部品(コネクタやテストポイントなど)でも、単純なPTHやPADで済まさずに部品化されたデータを使ってください。
  • ファイル名は、現状のパタンデータファイルの拡張子を net に置き換えたものになります。
  • ファイル形式は、BSch3VのネットリストユーティリティNL3Wと同じです。
  • NL3Wが出力したネットリストと、Minimal Board Editor が出力したネットリストを照合するのには、yfNetDiff(わいずふぁくとりい)が便利です。
  • ネットリストはパターンの近接、接触は考慮しません。必ず下記のDRCも併用してください。

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  DRC

  デザインルールチェックを行います。

  • 現在のバージョンではパターンのギャップのチェックだけを行います。
  • このコマンドを実行すると、パターンの最低ギャップ寸法と、チェック上限値を設定するダイアログが現れます。このダイアログでOKボタンを押すとチェックを行います。
  • エラーが見つかると、発生箇所にDRCマークを表示します。
  • エラー原因を取り除いて再度DRCを実行すると、DRCマークが消えます。
  • DRCマークの表示を消したいときは、メニューのView-DRC markを実行してください。表示/非表示がトグルします。
  • LineとLine、LineとPTH、Padなどが、端点や十字マークで接続されていない場合は、不用意な接近パターンと見做されてギャップのエラーになります。接続しているつもりの線にエラーマークが付いたら、端点十字マーク接続を確認してください。
  • Text、Arc、およびPAD、PTHに接続されていないLine同士の近接、接触はギャップエラーになりません。