BSch3Vで複数ページを印刷する
BSch3V は、ひとつのウィンドウでひとつのデータを扱うプログラムです。
まとめて複数の回路図ファイルを印刷する機能を持っていません。
ここでは、複数のファイルを印刷する方法を紹介します。
■1. バッチファイルで印刷する
下のような内容のテキストファイルを作り、printall.bat の名前で保存します。
"c:\bsch\bsch3v.exe" "test1.ce3" -pt "EPSON8E5D2F
(PX-M780F Series)" "c:\bsch\bsch3v.exe" "test2.ce3" -pt "EPSON8E5D2F (PX-M780F Series)" "c:\bsch\bsch3v.exe" "test2.ce3" -pt "EPSON8E5D2F (PX-M780F Series)" |
例の1行目の語 | 内容 |
---|---|
"c:\bsch\bsch3v.exe" | 実行ファイル名 bsch3v.exeのフルパス (*1) |
"test1.ce3" | 回路図ファイル (*1) CE3ファイル。バッチファイルと同じフォルダなら、ファイル名だけでOKです。 |
-pt | プリンタを指定して印刷するオプション |
"EPSON8E5D2F (PX-M780F Series)" | プリンタ名 (*1)(*2) |
それぞれの語はスペースで区切ってください。
(*1) スペースを含む場合は例のようにダブルクオートで括ります。(例のようにスペースを含まない場合に、括っても問題はありません)
(*2) プリンタ名は Windowsの設定の「Bluetoothとデバイス」の中の「プリンタとスキャナ」で表示される名前です。
プリンタはあらかじめ、用紙その他の設定をしておいてください。
バッチファイルは、テキストエディタで作ります。
文字コードは、コマンドプロンプトの文字コードに合わせてください。日本語Windowsの場合はShift-JISです。
文字コードが入っていないと、バッチファイルに日本語文字が入っている場合に正しく認識されません。
Windows11のメモ帳はデフォルトでUTF-8(かもしれません)。保存時に文字コードとしてANSIを選ぶと、Shift-JISで保存します。
■2. バッチファイルでPDFに印刷する
上記 1. の方法でプリンタとして、PDFに印刷する仮想プリンタを使うと、PDFに出力することも可能です。
ただし、無償版だと多くの仮想プリンタソフトで、出力ファイルごとに確認ダイアログがでてきてしまいます。
CubePDF(メーカーへのリンク)だと、バッチファイルで複数の印刷をすると、一気に処理が進んで、確認ダイアログがまとまって出てきます。
下のように印刷ごとに PAUSE を入れると、一気に処理が進むことはなくなります。
"c:\bsch\bsch3v.exe" "test1.ce3" -pt "CubePDF" PAUSE "c:\bsch\bsch3v.exe" "test2.ce3" -pt "CubePDF" PAUSE "c:\bsch\bsch3v.exe" "test2.ce3" -pt "CubePDF" |
Bullzip PDF Printer (メーカーへのリンク)は、確認ダイアログなしでの出力ができるようになっています。
Bullzip PDF Printerをインストールしたあと。Windowsのスタートメニューから設定を起動できます。
2024/1/15現在、オプション設定の「ダイアログ」タブで、「PDFの設定ダイアログをいつ表示しますか?」の項目があり、「しない」の設定ができます。
Bullzip PDF Printer を使う場合はバッチファイルは下記のようになります。(プリンタ名は環境によって変わるかもしれません。Windowsの設定で確認してください)
"c:\bsch\bsch3v.exe" "test1.ce3" -pt "BullZip PDF Printer"
"c:\bsch\bsch3v.exe" "test2.ce3" -pt "BullZip PDF Printer"
"c:\bsch\bsch3v.exe" "test2.ce3" -pt "BullZip PDF Printer"
仮想プリンタによっては、同じPDFファイルに出力する場合は、上記のCubePDFのように追記ができるものがあります。
CubePDFを使って回路図をひとつのPDFに追記するバッチファイル例
copy "test1.ce3" "document.ce3"
"c:\bsch\bsch3v.exe" "document.ce3" -pt "CubePDF"
PAUSE
copy "test2.ce3" "document.ce3"
"c:\bsch\bsch3v.exe" "document.ce3" -pt "CubePDF"
PAUSE
copy "test3.ce3" "document.ce3"
"c:\bsch\bsch3v.exe" "document.ce3" -pt "CubePDF"回路図ファイルを印刷する前に、いったん document.ce3 というファイルにコピーしています。
これによって、作成されるPDFの名前が全部 document.pdf になります。最初のファイルを印刷するときに出てくるCubePDFのダイアログで、
・末尾に結合
・ポストプロセス-何もしない
を選び、設定を保存し、その上で変換ボタンをクリックします。
あとに続く印刷では、document.pdfにページを追加していくようになります。
※この方法で印刷する前に、出力先に document.pdf がある場合は削除してください。Bullzip PDF Printer にも追記の機能はありますが、有償版のみの機能のようです。
方法2. ばらばらのPDFにしておいてから、結合するソフトウェアを使う
CubePage (メーカーへのリンク)のようなソフトウェアでPDFをまとめることができます。
■3. いったんメタファイルにしてから印刷する
BSch3V Version 0.84.00 から コマンドラインオプションに -emf を追加しました。これを使うと、メタファイルに変換できます。
EMFに出力するためのバッチファイル
"c:\bsch\bsch3v.exe" "test1.ce3" -emf "c:\bsch\bsch3v.exe" "test2.ce3" -emf "c:\bsch\bsch3v.exe" "test2.ce3" -emf |